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トム・ディーバーさん

直前まで記録的な豪雨と報道されていた昨日のトムさんのお別れの会は、皆が集まっていたその時間だけは晴れ間も見える程穏やかとなり、誰にでも心の底から優しかったトムさんの最後の心遣いではなかったかと思わされました。
古い民家を長年こつこつと自分で手直しをしながら住み続けたそのお宅に 入りきれないほどの参列者。
その建物のそこかしこに 私も思い出を残しています。
雪の日 初めて伺った時の薪ストーブの温かさ。建て増ししたのであろう二階の尺八づくりの作業場にお箏を運びあげて 何の曲を合奏したのだったか…。ブルーベリーの夏、外国から収穫の手伝いと尺八の勉強で来ていた若い男の子に 六段の合奏をしてあげましたっけ。他にも泊まり込みのアジアの女性の作ったカレーをご馳走になったこともありました。
昨日は一日 トムさんのことで私の心の中頭の中はいっぱいで、気がつくと、映画かドラマのラストシーンのように、彼のいろんな様子を思い出して、波が打ち寄せるように 限りなく涙が溢れました。
目を瞑って棺に納められたトムさんは お人形のようでした。
25年 丹精込めて育てたブルーベリーは、ちょうど今収穫の時期。大きくて甘いその実を きのうは皆でいただきました。
そして、世界のあちこちで 研究熱心な彼が丁寧に作り上げた尺八は吹かれている。彼は 始めて出会った時の尺八の音をずっと追い求め続けてきたそうです。
良い人生だったことでしょう。私も出会えて光栄でした。
「コズエサーン ゲンキー?」と時々電話をくれたトムさんの声が、今にも聞えてきそうです。
 

悲しみ

数えてみればもう20年近くのお付き合いになっていた 尺八製管師のトム・ディーバーさんが亡くなられました。
私が自分の道に迷っていた頃、さりげなくランチに誘ってくれたり、遊びに誘ってくれたりと 励ましてくれた方でした。
大事な部分を置き去りにして目先の新しさに惑わされていた時期の私に、日本の楽器の本質を示唆してくれたアメリカ人でした。
師と仰ぐ横山勝也さんのご自宅でのレッスンに 一度ご一緒させていただいたこともありました。
師の後を追うような彼の訃報に、私は自分の活動にかまけて、この1年半程彼の話し相手にもなっていなかった、何もお返しが出来なかったと悔やむばかりです。
一緒に演奏したたくさんの思い出が蘇ってきます。

合掌

北志賀高原

超和楽梢花繚乱vol2を 気持ちよく終えてきました。
若く美しい常田理恵社長さんの心配りで とても良い音空間の会場を用意していただきました。
お陰さまでお客様には大変好評をいただく事が出来、爽やかな高原の空気の中 私達はまた一歩前進することが出来たと実感しています。

お江戸でvol.3

超和楽梢花繚乱シリーズ3回目が決まりました。
東京京橋「弥乃音HOUSE」で、9月10日(金)夜7:00から。
普段からの私のこだわり、和楽器の生の音を十分に楽しんでもらえる空間を探していました。限定30名の会場です。

弥乃音HOUSE
http://yanone.jp/

やっと VOL.2

今年4回目となる茅野伝統文化こども教室が始まります。
また新しい子供たちが 三味線を通して成長していけることを願います。
さて 7月10日 北志賀高原ホテルタガワで、超和楽梢花繚乱vol.2をやります!
今回はおいしいサンドイッチのランチ付き。
爽やかな高原の一日が楽しみです。